安康学院は陕西省に属する公立大学で、1958年に創設された安康大学がその前身です。
1963年には国家の経済的な困難により一時休校を余儀なくされましたが、1978年には陕西省師範大学安康専修科として再開し、1984年には陕西省人民政府の承認のもと安康師範高等専門学校に改称されました。2004年、安康師範高等専門学校は安康教育学院や陕西省農業学校と合併した後、2006年２月に中央人民政府の承認のもと現在の学部大学に至りました。
安康学院は、中国中部を東西に貫く秦嶺（しんれい）山脈と西南部に位置する大巴（たいは）山脈に囲まれた、安康市街を滔々と流れる漢江の畔に位置し、その美しさは西安の裏庭園と称されるほどです。大学の総敷地面積は600,030平方メートル、校舎面積は242,716平方メートルで、教育課程及び科学研究設備における投資額は約5,000万元に上ります。先進的な実験及び研究施設や教育設備を有し、学内の蔵書は95.37万冊、そのうち電子図書が2078GB、刊行物が1300種類余りあります。大学内は全てインターネットへの接続が可能であり、精華同方データベースや万方データベースへ容易にアクセスすることができます。それは学生達や教師陣により質の高い情報を提供することに大いに貢献しています。
当学院は現在12学部から成り立っており、更に47の学科（4年制）並びに専門科（3年制）があります。学科は文学、理学、農学、芸術学、管理学、工学、法学そして教育学の８分野に分類されます。主に漢水文化研究を拠点とする文学系、秦巴山脈地帯の資源保護や開発を主とする理学系、動物飼育を重点とする農学系、その他にも工学や教育学など多岐にわたる教育、研究を積極的に行っています。また国家に準ずる特別専攻学科が一つ、省に準ずる主要学科が一つ、特別課程が四つ、特別専攻学科が二つ、総合改革モデル専攻学科が一つ、及び高等専門学校における主要専攻学科が二つ、優秀モデル専攻学科がが二つ、共学試験模範センターが一つ、人材育成刷新モデル地区が一つあります。当学院が全国２３省から広く学生を募った結果、現在においては全日制の在校学生数は１万１千名に上り、４年制教育を中心とした枠組みはすでに確立されたといえます。
当学院の教師陣は学術に造詣が深く、学問や研究に精通するだけでなく教育手腕においても優れており、学生指導にあたり年齢的にもバランスのとれた構成になっています。現在の教職員数は754名、専任教師が577名、副教授や講師が192名、博士号、修士号保持者が334名、そして国内著名作家が１名在籍しています。その他省に準ずる教学団体が二つ、認定教師が５名が在籍しています。６０名余りの教員が人民政府特別手当や全国優秀教育者賞、嘗憲梓賞や陕西省特別貢献賞、陕西省優秀教学成果賞や優秀教材賞など、国家または省に準ずる賞を数多く受賞しています。当学院は国内著名専門家、学者、教授陣を招聘しており、うち91名は名誉教授や客員教授または兼任教授として在籍しています。
当学院は、教育を通して科学研究を行い、科学研究を通して教育を促すという実践教育の原則の下、教育と科学研究の向上に日々邁進しています。学部大学が創設されて以来、当学院は国家社会科学基金プログラムや教育部人文科学研究プログラム、そして陕西省人民政府の「13115」主要科学技術プログラムなど総計705プログラムを担当してきました。国内外各分野にわたる学術刊行物に掲載された学術論文が3100編余り、著作あるいは編集に携わった出版書物が112部、省に準ずる教育課程および科学研究を行う研究所が 6ヶ所、そして市に準ずる学院独自の研究所が12ヶ所あります。西南大学や西北農林科学技術大学、陕西省師範大学など名門大学と科学技術協定を結び、安康市内においては石泉県、漢阴県、平利県、嵐皋県に全面的な科学技術協議機関を設けています。更には陽晨牧畜科学技術会社や美華ホテル団体会社と学校企業間の協力協定を結ぶことで、科学技術が社会経済の発展に貢献する機会をますます増やしています。
安康学院は人を育てることを基本理念とし、篤学、尚行、琢磨、創造という四つの校訓に従い、優れた校風と精彩豊かな学風の中、学生の人材育成に尽力しています。その成果のひとつとして、2007年度の造園専門課程のチームは中国共産主義青年団の教育部から国家先進チーム賞を受賞しました。2006年以降、省に準ずる多岐にわたる大会での受賞は200回を超え、全国挑戦杯創業大会では銅メダルに輝き、また全国大学生数学大会では国家に準ずる二等賞という秀でた成績を収めることができました。当学院では国家大学生就職政策を着実に実践し、学生の就職に力を注いでいます。2011年の就職率は学部卒業生が91.07％および専門科卒業生が89.18％、結果総合就職率は90.04％になり、ついに90％の関門を突破しました。
安康学院は北京大学や華中科学技術大学、中国伝媒大学や上海海洋大学、陕西省師範大学などと提携関係を結び、さらに毎年イギリスやアメリカ、オランダや日本から講師をお招きしています。現在はオーストラリアのバララット大学（University of Ballarat）やニュージーランドのフィテイリア理工大学（Whitireia Community Polytechnic）、アメリカの東ニューメキシコ大学（Eastern New Mexico University）、ロックフォード大学（Rockford College）およびローレンス科学技術大学（Lawrence Technological University）、そして台湾の嘉南薬理科学技術大学とも姉妹校協定を結び、学生や教師陣の留学拠点となっています。2012年の初めには14名の学生が嘉南薬理科学技術大学へ留学し、国際的な学術交流も本格的に行われるようになりました。
